|
Sakai Project は世界の大学や営利団体などによって進められている、教育ソフトウェア開発を行うプロジェクトである。この団体により開発されている教育プログラムはSakaiと呼ばれており、その用途として教育、研究および共同作業が挙げられる。Sakaiの利用は無料であり、Education Community Licenseとよばれる一種のオープンソースにより現在も開発が進められている。 Sakaiは一般にCMS(Course Management System)やLMS(Learning Management System)、VLE(Virtual Learning Environment)などと呼ばれる分野のソフトウェアであり、Java言語で記述されている。また本ソフトウェアは拡張性、信頼性、伸張性を備えて相互運用が可能なように開発されており、Version1.0は2005年3月に公開された。 2012年3月の時点でSakaiは330を超える教育機関で使用されている。 == 開発の経緯 == Sakaiの開発はアンドリュー・メロン財団からの助成により開始され、初期のバージョンはミシガン大学らが開発した既存のツールである"CHEF"をベースとしていた。"Sakai"という名称は、当時米国で人気だった日本のテレビ番組「料理の鉄人」に登場するフレンチの鉄人坂井宏行の名字からとったものであり、先述したツール名"CHEF"(英語で料理人の意)にかけた命名である。 2004年2月の会合でSakai Projectの元となるプロジェクトが発足した。プロジェクトに参加した教育機関は、その後それぞれ 独自の授業管理システムを開発した。以下にその例を挙げる。 * インディアナ大学: Oncourse CL * マサチューセッツ工科大学: Stellar Course Management System * スタンフォード大学: CourseWork * ミシガン大学: CTools インディアナ大学は2005年に従来の授業管理システムを全廃、全ての授業においてSakaiを実装したOnCourseを導入するという大胆な移行を実施した。さらに2007年10月には、バージニア大学が全学においてTool KitからSakaiへと移行することを発表した。 Sakaiを初めて一般に公開した後、当時のプロジェクトメンバーであった5大学はSakai Partners Programを通じて一般の機関のプロジェクトへの参加を呼びかけ、これによりいくつかの機関が財政面や開発面で協力することとなった。同種のプログラムを有償にて提供しているBlackboard社がSakaiを強力なライバルとして見なすようになったのはこの頃からである。 プロジェクトの完成が見えてきた2005年、Sakai Projectはその後の開発を監督するためにSakai財団を立ち上げた。2006年にはSakai財団初の常務取締役として、当時主任設計者としてプロジェクトに参加していたCharles Severance博士が任命された。同氏は2007年7月24日に取締役の座を退き、後任としてMichael Korcuskaが選出されている。現在、プロジェクトの開発を支えているのは後述するコミュニティーのメンバーである。メンバーには世界の教育機関・営利団体などの関係者のほか有志のボランティアも含まれ、開発に携わる組織の数は100を優に超える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Sakai Project」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|